「…そばにいるっ…」
「えっ…?」
「一番に…そばにいるっ」
「そっか…?俺…できるかな?」
「……できるよ、ハルキなら」
その言葉に、ハルキはリュウの横顔を見る。
「…リュウ」
「…ん?」
「今…ちゃんと聞いておきたいんだけど…」
「なんだよ?」
「おまえが好きなのは…新木…だよな?」
「……っ?……あぁ」
「そっか、そうだよな?」
ハルキはそう言って少し笑った。
「悪い、変なこと聞いて…カバン取って来るから一緒に帰ろうぜ?」
「おぅ」
ハルキは一旦部室の方に向かった。
一人になったリュウは、グラウンドを眺めながら考えていた。
“ おまえが好きなのは…新木だよな? ”
アイツ…なに聞いて。
他に…誰がいるんだよ…?