「気にしてらっしゃるなら、素直にそうおっしゃればいいのに」
「だから〜誰もそんな事言ってないでしょ?」
「でも、前から来てますしっ」
「えっ…?」
マリカの視線の先を見ると、リュウがこっちに向かって歩いてきていた。
「えっ!?瀬川っ?」
「では、わたくしはお迎えが来てますので、これで失礼しますわっ」
「えっ!?ちょっと、マリカっ」
ユイの引き止めも虚しく、マリカは帰って行く。
「マリカのヤツ~」
「おぅ、愛原じゃん?」
ユイは少しビクッとして、リュウに振り向く。
「…瀬川…」
「おまえも、来てたのか?」
「うんまぁー…クラスの野球部に応援に来いって言われてたし…」