ユイはリュウのヒジに目をやる。
「まぁー…そういうことだな？」
リュウはそう言って笑った。
「…だなって…」
笑わなくてもいいのに。
「ごめんっ…私聞いて良かったのかな？」
「えっ？あー…別に全然いいよっ」
「……そう？」
「それに俺、けっこう今は吹っ切れてるから」
「えっ…でも、こないだ…」
グラウンド、一人で見てたのに？
「…ん？どうした？」
「あっ…ううん」
この距離で、踏み込んでいいのか…分からない。
そしてリュウは立ち上がる。
「まぁ〜聞かれたのが、愛原で良かったよ」
「えっ？それって…どういう意味？」
「なんつうかー…割と明るく話せたっ」
そう言って笑うリュウに、ユイは思わずドキッ…とする。
