「ユイっ…」
「あっ…うん?」
思わね近い距離にユイはドキッとする。
「…話がある」
「……話?」
「ちょっと、行きたい場所あるんだけど、そこで話したい…」
そう言ってリュウが立ち上がる。
「うん…」
二人は少し間隔をあけて、ゆっくり歩いていく。
リュウに付いて来た場所は…。
「えっ…ここって、夏風があった近くの海浜公園?」
「そう、あそこ通ってるうちに近隣にも詳しくなったんだ」
「へぇー?いつの間に、私は近いからあんまり来たことないなぁー…」
「マジかよ?もったいないな、ここはサンセットが綺麗なんだよっ」
「サンセット…?」
「…ほらっ」
二人は海辺前の階段に出る。
そこからは、ちょうど夕日が水平線に沈もうとしていて、海面をオレンジ色にキラキラと照らしていたー。