そしてリュウ達が通り過ぎた後、
マリカがうつむいてるユイに言った。
「ユイちゃん…もう、いいんじゃないんでしょうか?」
「えっ?なにが?」
「もう…一年経ちますわ」
「去年の夏から?そうだね〜早かったねー」
「いえ、そうじゃなくって…瀬川くんに伝えないんですの?」
「……言うつもりないんだって、だって私ー…」
「…サクラさんと、園田くんを傷つけたから…ですか?」
「それは…」
「ユイちゃん前にも言いましたが、それは…仕方のないことですわ…それに、瀬川くんはユイちゃんのこと……」
マリカはそう言いかけて、止まってしまう。
ユイは切なげに、ただ窓の外を眺めていた。
「まったく、あちらも意気地なしですわっ」
「えっ?誰?」
「メンズですわっ」
「…は?」
「とにかく、私はユイちゃんの味方ですわっ」
そう言って、ユイの手を握るマリカ。
「あっ…ありがとう?」
マリカ…ゴメンね?
分かってる、ホントは…分かってる。
でも、私ー…。