するとノブは先に歩いて行った二人を追い越して、さらに走る。
「えっ?おいっ、ノブっ」
「ノブくん、行き過ぎー」
「バーカ、気使ってるんだよっ、ラストだろ?じゃぁお先~」
「おい、ノブっ」
「ノブくん…?」
な…なにに気を使ったの!?
まさか、ノブくん私の気持ちに気づいてる!?
「なんだよアイツ…」
ポリポリと頭をかくリュウを、ユイはチラッと見る。
どうしよう…。
リュウ、迷惑じゃないかな…?
そして二人はユイの家の前に着く。
すると、リュウがいつものように自販機前に立つ。
「ここの自販機…」
「えっ…?」
「通い過ぎて、もう全部制覇したっ」
「はっ?そんなに買ってたっけ?」
「おぅ、もう俺のおかげじゃない?ここにあるの」
「ぷっ…そんなわけないじゃんっ」
リュウは笑うユイを見たあと、視線をずらして口を開く。