「へぇー?愛原ってそんな素直なんだ?」
「はっ…?」
「じゃぁ、俺のこともリュウでいーからっ」
「いや、結構!」
「はっ!?なんで俺だけっ?」
「瀬川は、なんとなく…」
「なんだよ、なんとなくってー」
「……。」
「まぁまぁ、とにかく帰ろうぜ?リュウっ」
「…あぁ」
二人は自転車にまたがり帰って行った。
「はぁー…やっと終わった」
ユイも片付けをして、先に家に向かった。
海の家からも程近い、少し坂の上がった所にユイの家がある。
歩いて家の前に着くと、家の正面の自販機に人影が見えた。
「えっ…?誰?痴漢っ?」
ユイがカバンを握り、警戒しながら家に入ろうとするとー。