夏休みも終わりに近づいた頃。
サクラの最後の塾の日に、リュウは塾の前で待っていた。
中から出てきたサクラがリュウに気づく。
「リュウくんっ」
「…お疲れ」
「うん、リュウくん…今日も待っててくれたんだね?ありがとう」
「…うん」
そして二人はそこから歩き、二人にとっていつもの公園に行くことに。
ベンチの前についた時、サクラが座らずに立ったままでいた。
「…サクラ?」
「リュウくん…今日はどうしたの?」
「えっ…どうしたって…」
「きっと、デートじゃないでしょ?」
そう言ってサクラは振り向き笑った。
でも、その笑顔は切なげだった。
その時、リュウは思った。
サクラは…気づいてたんだ…。
俺が…不安にさせてた。
ぎゅっ…と手に力が入る。
「サクラ…話がある」
「…うん」