すると次の瞬間ー。
ユイのそばに行こうとしたリュウの目の前に、もうすでにハルキが駆けつけていた。
「……っ!」
「ユイっ!」
ハルキは血相を変えてユイの体を起こす。
そこにユイの母が駆けつける。
「ユイっ!」
「おばさんっ、ユイはっ!?」
母がユイの顔に手を当てる。
「…うっ…」
ユイは、少し意識が朦朧とする様子だった。
「もしかして、熱中症かしら?病院に連れて行くわっ!」
「じゃぁ、僕運びますっ」
ハルキはそう言うと、ユイを軽々と抱き上げお姫様だっこをする。
そんなハルキを目の前で見たリュウは戸惑った表情をした。
「……っ」