暑い夏の日が続き、今日も海の家「夏風」で働く三人。



ノブが扇風機の前で風に当たる。



「あちーこう暑いと、マジでまいるなぁーしかも海辺なのに暑いっ」



「海だからって、涼しくはないんだな?」



「だなー」



二人が話してるそばで、ユイは口も開かず、食事の手も進めずにいた。



「ユイ、どうした?」



「えっ…ううん、何も…」



「…そうか?」



「うん…」



なんとなく元気のないユイが気になったリュウ。



と、そこにハルキが友達と入って来る。



「おぅ、ハルキっ」



ノブの声に、ハルキはリュウ達の方へ歩いてくる。



「あっ…私もういいや…」



ユイはほとんど手のつけていないご飯を下げようと、テーブルに手をついて立ち上がろうとした時、



途端にユイの視界がボヤけて、そのままユイは倒れてしまう。




「ユイっ!」



リュウが声をかける。