そしてある日。



ユイが夏風からの帰り、家の前の人影に気づく。



「えっ…」



その人の顔が見えた時、ユイはとまどう。



「…サクラちゃん…?」



「こんばんわ、お疲れ」



「どうして…?あっ…リュウなら今日は休みで…」



「うん、知ってる、ユイちゃんとちょっと話したくって…」



「……私?」



「うん、ちょっと…いいかな?」



「うん…じゃぁ、家の中に入って?」



「ありがとう」



ユイはサクラを家の中に入れ、冷たい麦茶を出す。



「どうぞ」



「ありがとう」



サクラはお茶を一口飲むと、ユイの家の中を見渡す。



「えっと…どうかした?」



「…うん」



「あっ…ごめん汚くて、最近綺麗にしてないかも…」



「ううん?…違うの…」