リュウがユイの家に泊まってから、数日。



リュウはサクラと待ち合わせをしていた。



ふぅー…と呼吸を整えるようにしているリュウが、公園でサクラを待つ。



そこに少し駆け足のサクラがやって来た。



「ごめんっ、リュウくんっ…!」



「サクラ、そんなに走って来なくても良かったのに」



「だって、せっかくリュウくんと会えるのに…急ぎたかったのっ」



サクラの笑顔に、リュウは少し眉を下げる。



「どうする?どっか食べに行く?」



「あっ…いや、その前にちょっと待って?」



リュウはそう言ってサクラの腕を掴む。



ドキッとしたサクラが小さくうなづく。



「…うん?」



「ちょっと話があるから、座ろう?」



「…話?」



そして二人はベンチに座る。



夏の心地よい風が二人の間を吹き抜けて行くー。