少し風が出てきた頃、お風呂の準備ができ、ジャンケンで勝ったリュウが先に入ることになった。
「ったく、私の家なのに…」
そして少しして、リュウもお風呂から上がった時、突然電気がふっ…と消えた。
「…きゃっ!」
リビングにいたユイが、暗がりに声を上げる。
「…うそ?停電?」
「ユイ…!?」
ユイの声に、リュウが急いで着替えて携帯の画面を照らしながら近づいてくる。
「リュウ…?」
「大丈夫か?どっかぶったか?」
「ううん…ケガとかはないけど、びっくりして…」
「そっか?多分停電だろうな?とりあえず、ソファーにでも座ろう?」
「うん…」
二人はソファーに移動する。
ガタガタと窓を叩く音が強くなる。
「さっきまで天気良かったのに…」
「だな?まぁ…落ち着いたらつくだろ?」
「うん…」