「ホントに…ですか?」
マリカの珍しく真剣な眼差しに、ユイはうつむく。
「ユイちゃんは…瀬川くんのことが、好きなんですね?」
「えっ…!?だからっ…ちがう…」
「で、おそらく園田くんは、ユイちゃんのことが好きですわっ、でも瀬川くんには彼女がいますわ…」
「……っ」
するとマリカはさっきの真剣な眼差しから一転、のんきな声を上げた。
「うーん…困りましたわねー?」
「あっ…あのねー?他人事だと思って…」
「でも、困りましたけど、私はユイちゃんの味方ですわ」
「…マリカ…」
「……なのでっ」
「えっ…?」
マリカはそう言うと、満面の笑みでリビングに向かう。
「えっ…ちょっと、マリカっ?」
ユイも手を拭いて、マリカの後を追う。
すると、廊下からリュウが戻ってくる。
「あっ、瀬川くん?」
「ん?どうした?マリカちゃん」
「今日は泊まりますよね?」
「えっ?あー…うん、皆それで来てるだろ?」
「なら、良かったですわ、ノブくんっ」
「なに?マリカちゃん」
「私の家でお茶しません?その後お送りしますわっ」
「えっ…!?」
ノブの驚き以上に驚いたのは、ユイとリュウだった。
「えぇーっ!!?」