「……えっ?」



少し驚いた顔でユイを見るリュウ。



二人の間に、窓からの風鈴の音だけが響き、リュウがゆっくり口を開く。



「…そりゃぁ…まぁ…」



「……そっか?先に下に降りてる」



そう言って先に階段を降りたユイは壁に頭をつける。



「なに聞いてんのよ?私は…」



“ あきらめる ” って、決めたのに。



どうして近いところに、リュウはいつもいるの…?



頭を左右に振り、ユイはリビングへ。