そして、それはある日突然のことだった。



話を聞いたユイは、閉店した海の家で大声を出す。



「えっ…!!?旅行っ!?」



「そう、明日からお父さんと一泊二日で!」



「えっ!?お店は!?」



「だから~二日は休みにするって言ったじゃない?」



「聞いてなーい!」



「言ったわよ~なのにあんた、ボケーッとして…はいはいって聞き流してたのよ?」



「えー?そんなぁ…」



「あと、後半乗り切る為にも、ちょっと息抜きしてこないとねっ」



ニコッと笑う母に、ユイは口ごもる。



「でも…私一人じゃない…」



「もうユイも高校生なんだから、大丈夫でしょう?」



「えー…」



「でもなぁ?父さんはちょっと心配だな?」



「お父さん…」



すると、タイミング良くそこにリュウとノブが通りかる。



「おっ、いいところに!リュウくん、ノブくん、ちょっといい?」



父の呼びかけに、リュウとノブがユイ達の元へくる。