「園田くん…」
するとリュウは自転車にまたぐ。
「じゃ、俺行くわっ」
「あっ…うん」
リュウは自転車をこいで、ハルキにも軽く手を振りながら帰って行った。
そしてユイはゆっくりハルキの元へ近づいて行く。
「園田くん…」
「よっ、お疲れ」
「そっちこそ、お疲れっ」
「これ、良かったら?」
そう言ってハルキはユイにジュースを渡した。
「あっ…ありがとう」
ユイはハルキからジュースを受け取り思った。
“ どうしたの ”?
なんて、聞けない。
園田くんの気持ちを知ってるから。
そして、二人は自販機そばのベンチに座った。
するとハルキはボソッと口にする。
「……一緒だったんだ?」
「えっ…?」
「リュウと…二人…」
「あっ…あれは、いつも帰り一緒の時は…いいって言ってるんだけど、ユイの家すぐだろ?って…」