海の家、バイト帰り。



ノブが休みだった今日、ユイはリュウと帰っていた。



なんか…当たり前になってない?



この光景。



リュウが自転車を押して、私の家まで。



まぁ…すぐそこだから、いいけどさ。



ユイは小さく息を吐く。



隣のリュウは夜空を見上げていた。



「…どうしたの?」



「いやぁ~すっかり夏だなぁと思って」



「いやいや…結構経ってるよ?」



「だなっ?あんまり夏にまじまじと夜空見上げたことなかったからなぁー」



「……そう?」



ずっと、部活詰めでって事かな?



でも、そういう事は彼女に話してほしい。