「パパには私の進路なんて関係ないでしょ。私、高校卒業したらこの家を出て行くつもりだから」


奏葉が無表情でそう言った瞬間、俺はリビングのドアから玄関の様子を見守っていたカオルさんが「はっ」と短く息を飲むのを聞いた。