春陽が私に愛想を尽かすことになった真宏とのことは小さな引き金に過ぎなくて、私と同じ星のキーホルダーを持っているはずの彼女の中にママはいない。
もしかしたら、春陽はもうママの星をとっくに捨ててしまっているのかもしれない。
この家にはママの居場所はもうない。
それから、私の居場所も――……
深い絶望と共に、そう思った。
その日から、私はまたあの女の作る夕飯を食べるのを辞めた。
そしてパパや春陽と顔を合わすことも。
朝ひっそりと家を出て学校に行き、夜にはただ眠るためだけに家に帰ってくる。
そんな私に、もう誰も何も言わなかった。
隣の部屋にいる真宏でさえも。
だけど、少しも淋しくはなかった。
私にはママがいるから……