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翌朝、私は服を着替えると部屋のドアを少しだけ開いた。
廊下に誰もいないか、外の様子を伺う。
昨夜のことがあって、家にいても落ち着かない。
両隣の部屋には真宏と春陽がいる。
夜になるまでどこかで時間を潰すのが得策だと考えた。
今、二階の廊下には誰もいない。
そっと部屋から抜け出そうとすると、左隣の部屋のドアが開き、そこから真宏が顔を出した。
驚いてその場に固まってしまった私と、寝ぼけ眼を擦っていた真宏の目がばっちりと合う。
「あ……」
私が口をパクパクとさせていると、真宏が気まずそうに苦笑いした。
「そわ……おはよう」
真宏に話しかけられ、無言で頷く。
真宏は固まって動けずにいる私をじっと見つめ、それから困ったように寝癖のついたままの髪をくしゃりと掻いた。
「あ、あのさ……」
しばらくくしゃくしゃと髪を掻いたあと、真宏が遠慮がちに私に話しかけてくる。