「そうなんだ。月島さんが勉強してみたいなら、目指してみたらいいんじゃないかな?」

蒔田が私を肯定するような言葉をかけてくれる。

それで私は、ようやく蒔田の顔を見ることができた。


「そう……かな?」

不安な面持ちで尋ねると、蒔田がにっこりと私にほほ笑みかける。


「うん。たぶん、天文学を専攻できる大学ってそんなに多くはないはずだから、進路希望調査のときに担任に相談してみなよ」

「ありがとう」

私は頬を緩めると、蒔田に笑みを返した。


誰にも話したことのなかった私の希望。

それを蒔田が応援してくれたことがとても嬉しかった。


晴れやかな気持ちで夜空を仰ぐ。

進学校である今の高校を選んだ理由は、ただママの喜ぶ顔が見たいからというそれだけだった。

レベルが高いことはよくわかっていたから、中学に入ってすぐに私は今の高校に入ることを目指して勉強に励んだ。

そのことを伝えると、ママはとても喜んでいた。