そのまま消してしまおうと思っていた希望だったが、今は空に瞬く小さな星たちがそれを話すよう私を後押ししてくれているような気がした。
それに、蒔田なら……
そう思って、思いきって話してみる。
「私、星が好きなんだ。だから、天文学が学べるような大学に行きたいなぁっていう気持ちが少しある」
自分でそう口にしておきながら、私の心臓はすごくドキドキしていた。
自分の進路希望を聞いた蒔田がどんな顔をしているのか、それが気になって彼の顔をまともに見ることができない。
「天文学関係の仕事に就くのは難しいからもっと他の学部を目指す方がいいのかな、なんて迷ってたんだけど……夏休みの間、こうして天文部の活動に参加してみて、やっぱり勉強してみたいって思った」
膝の上でぎゅっと手のひらを握りしめる。
すると、蒔田の穏やかな声が聞こえた。