ひとつ、ふたつと間隔を開けて流れ落ちた星は、そのあと次々と空から降ってくる。
私はぽかんと口を半開きにしながら、次々と落ちてくる星の光を目で追った。
それは初めて目にする光景だった。
綺麗――……
そんなありふれた感想を隣にいる誰かとゆっくり分かち合う暇もないほど、短い時間でひっきりなしに星が堕ちる。
「願い事三回なんて、とても言ってる暇がないよね」
同じように隣で空を見上げている蒔田に話しかけられ、私は空を見上げたまま小さく首だけで頷いた。
私はただ夢中で、流れ落ちるたくさんの星を見つめ続けていた。
たくさんの星が流れたのは短い時間だけで、その時間を過ぎると流れ星の落ちる間隔はまたとぎれとぎれになる。
そうなってからようやく空を見上げるのをやめると、上を向きすぎて疲れた首をほぐすように手でトントンと叩いた。
「すごい!!こんなに綺麗に見えるとは思わなかった」
私の隣で、蒔田が嬉しそうな声を出す。
「私も。びっくりした」
そう答えて、もう一度空を見上げる。