「あ……ま、ひろぉ。ここじゃダメ……」

俺の行為に頬を染め、甘えた声を出しながらしがみついてくる若菜のスカートをそっと探る。

そうして、彼女に悟られないようにポケットを探り当てると、手を突っ込んでそこから星のキーホルダーをすばやく抜き取った。


「真宏……」

若菜のポケットからキーホルダーを抜き取ることに成功した俺は、まだ甘えた声でキスを求めてくる彼女の身体を思いきり突き放した。


「さっさと離れろ」

「やっ……」

小さな悲鳴をあげて、若菜が地面に尻餅をつく。


「真宏?」

呆然とした表情で俺を見上げる若菜の前に、俺は彼女のポケットから奪い取った星のキーホルダーをちらつかせた。

俺の手の中にあるキーホルダーを見て、若菜が大きく目を瞠る。


「どうして……?」

「言っただろ?力づくでも取り返すって」

俺がそう言って笑うと、若菜が悔しそうに唇を噛んだ。