上靴のままで校舎を飛び出すと、教室の窓の真下にある地面へと急いだ。

そこは花壇になっていて、あまり手入れがされていないせいか草が生い茂っている。

私はその場に膝をつくと、草の中に手を突っ込んでそれを必死に掻きわけた。

尖った草の葉が手を傷つけて、ビリッと小さな痛みが走る。

それにも構わず、私は必死でママの星を探し続けた。


どこにあるの――……?


どこにいったの――……?


だけどどれだけ必死で草をかき分けても、星のキーホルダーはみつからなかった。

落ちた衝撃で、土に刺さって埋もれてしまったのかもしれない。

そう思った私は、花壇の土を手で掘り返して探した。

それでも星のキーホルダーは出てきてはくれなかった。


泣きそうになるのを堪え、唇を強く噛みしめる。

もう一度よく探そうと、一度探した場所の草を掻きわけたとき、手の甲にぽつりと水滴が落ちてきた。