入学してから二ヶ月が過ぎたとき、俺は若菜に告白された。

もちろん、俺もそのときは若菜のことが気になっていたから俺たちはすぐに付き合いだした。

付き合ってからは、後ろを振り返る度に笑いかけてくれる若菜の存在がとても嬉しかった。

でも付き合って一ヶ月もたたないうちに席替えがあって、俺と若菜は席が離れ離れになった。

それでも一緒に学校から帰ったり、休みの日に遊びに行ったり、俺は若菜と順調に付き合っているつもりだった。

だけど、彼女はそうではなかったらしい。


付き合い始めて三ヶ月が過ぎたとき、俺は若菜に別れを告げられた。

理由は「他に好きな人ができた」だった。

その好きな人が誰か聞いて、俺はもの凄く腹が立った。
            
若菜が新しく好きになった男は、席替えをして新しく彼女の前の席になった男だったからだ。

それを知って、俺が若菜に対して抱いていた好意は氷が解けてなくなるみたいにすっと消えた。