「大丈夫よ。茉菜が振るってわかってたから」


「えー! ミヤコちゃん、結構ゲスイとこあるね」


「傷心のところにつけ込むのも、やり方のひとつよ」


 それ、胸張って言えること?


 でも、そういうふうに言ってくれるミヤコちゃんに感謝する。


「……お互い、頑張ろうね」


「そうね。勉強も、恋愛も」


「うん」


 偶然にもミヤコちゃんの気持ちを知ったけど、そういう話をミヤコちゃんから聞くのが初めてで、お互い少しだけ気恥ずかしい気持ちのまま歩く。


 だけど戦友ができたみたいで嬉しかった。