「ペルセウス沈黙! 護衛艦天照大破、後退していきます!」
「二番砲塔損傷、艦首ミサイル口被弾! 発進口、両舷居住区ともに損傷軽微」
「前方に火力を集中! 敵母星の砲塔を優先的に破壊して。多少の攻撃は無視して構わない! 近隣部隊へ救援要請」
「敵母星より新たな敵影を確認! 数六十、展開して向かってきます!」
「中佐殿に連絡を。全主砲を敵機へと向けろ、威嚇の必要はない、殲滅するつもりで撃て!」
『了解! ……距離算出、上下角修正プラス五度、発射準備よし。撃て!』
「旗艦シリウスより入電。攻撃指示のすべてを受諾、我が艦隊は援護に徹するとの事です!」
「(どうせその程度だとは思っていました。
  でも、攻撃の権利が譲渡されただけでも上出来)」
「敵新部隊半数壊滅、こちらに向かっています!」
「対空機関砲用意、主砲は引き続き敵母星を、副砲その他火気は敵部隊を攻撃! 援軍はまだか!」
「ジュール隊、零七小隊、零零六隊、こちらに援護に向かっているとの報告」
「敵ルートを計算、味方機に送信して。ここが踏ん張りどころだ、皆物怖じしないように!」
「「了解です!」」

 ケルベロスのブリッジは慌しかった。
 気を許せる瞬間などなく、一秒一秒が戦場(殺し合い)だった。