パイロットの頭の中で数値が飛び交う。
一つは不定期に上昇し、一つは定期的に減っていく。
数値は三十を過ぎ、先の一秒で四十二まで跳ね上がった。数値は十を切り、先の一秒で残りは九秒になった。
これらはカウントダウン、自らが撃墜した数とこれより起こす演出の。
「――――!?」
四十三体目の敵に止めを刺す寸前、慣性の法則を無視して弾かれ飛んだ。
一瞬前までいた敵との直線上を、ビームの光が貫いた。味方が放つ色。
確認するまでもなく、次の敵へ向かっていく。無機質な機械とは到底思えない、殺意と憎しみが篭ったOSがある。
驚異的なハッキングで主導権を強奪した副座席。その中にいるのは、どす黒い感情を上げる藤咲詩絵瑠だった。
本来のパイロットである亮太は敵から逃げ惑いながら、発狂しかねない彼女を落ち着かせた。
犯人は、この少女。
愛しき男を奪った過去の友。
自らの手で、どんな時であろうと討ち取ると決めたから。
そんな事は十分承知、撃たれた事にショウは驚かなかった。
少しだけ寂しかった。
一つは不定期に上昇し、一つは定期的に減っていく。
数値は三十を過ぎ、先の一秒で四十二まで跳ね上がった。数値は十を切り、先の一秒で残りは九秒になった。
これらはカウントダウン、自らが撃墜した数とこれより起こす演出の。
「――――!?」
四十三体目の敵に止めを刺す寸前、慣性の法則を無視して弾かれ飛んだ。
一瞬前までいた敵との直線上を、ビームの光が貫いた。味方が放つ色。
確認するまでもなく、次の敵へ向かっていく。無機質な機械とは到底思えない、殺意と憎しみが篭ったOSがある。
驚異的なハッキングで主導権を強奪した副座席。その中にいるのは、どす黒い感情を上げる藤咲詩絵瑠だった。
本来のパイロットである亮太は敵から逃げ惑いながら、発狂しかねない彼女を落ち着かせた。
犯人は、この少女。
愛しき男を奪った過去の友。
自らの手で、どんな時であろうと討ち取ると決めたから。
そんな事は十分承知、撃たれた事にショウは驚かなかった。
少しだけ寂しかった。