想定できる考えは二つ。
一つは、逃げる民間人を追う事で残りの居場所を突き止めるため。脱出する住民を捕獲するためだ。
二つ目は最悪の想定。四度振り返った時。
「きゃっ」「くっ!?」
真正面からぶつかった。
よろめき、ハンドガンを取り出し前面に向け。
後悔した。
「どうして君がここにいるっ?」
車に乗って逃げたはずの少女が、目の前に尻餅をついていた。よほど今の状況が怖いのだろう、怯える小動物の眼差しがショウを罪悪感に苛ませる。
すまなかった、と手を差し伸ばせば素直に応じる。
怯えは消えてはいないが、一人でいるという恐怖に比べるとましであった。
「なんでここにいるんだ。さっき車で先に行っただろう。何か、あったのか?」
「しらない人たちに、連れて行かれそうになって……それで、みんなとにげて……あたしだけ、はぐれて……」
「(この場所で……なら、相手は軍隊か? まさかとは思うが、敵の言い分を信じて十代の子共をおとりにでもしようとか言うんじゃないだろうな……)」
最後に背後を見ると距離は縮まっている。
ぐずぐず悩んでいられるほど愚鈍ではない。
一つは、逃げる民間人を追う事で残りの居場所を突き止めるため。脱出する住民を捕獲するためだ。
二つ目は最悪の想定。四度振り返った時。
「きゃっ」「くっ!?」
真正面からぶつかった。
よろめき、ハンドガンを取り出し前面に向け。
後悔した。
「どうして君がここにいるっ?」
車に乗って逃げたはずの少女が、目の前に尻餅をついていた。よほど今の状況が怖いのだろう、怯える小動物の眼差しがショウを罪悪感に苛ませる。
すまなかった、と手を差し伸ばせば素直に応じる。
怯えは消えてはいないが、一人でいるという恐怖に比べるとましであった。
「なんでここにいるんだ。さっき車で先に行っただろう。何か、あったのか?」
「しらない人たちに、連れて行かれそうになって……それで、みんなとにげて……あたしだけ、はぐれて……」
「(この場所で……なら、相手は軍隊か? まさかとは思うが、敵の言い分を信じて十代の子共をおとりにでもしようとか言うんじゃないだろうな……)」
最後に背後を見ると距離は縮まっている。
ぐずぐず悩んでいられるほど愚鈍ではない。