それは病弱だった。
 体調を崩して入院する事もある。

 ある日の事だった。
 何気ない日常に、また病院に連れて行かれた事。

 体育の授業の最中に倒れてしまった。
 病状はいつもの通り、心臓が止まりかけた。
 学校で何とかなる事ではない、至急病院に運ばれて処置が施された。
 無論入院は必須、目が醒めた時は夜を過ぎ親の顔。
 生きている事が実感できた一時だった。

 しかし、それは二度と訪れない。
 これが、最後の笑顔。