幾人かの味方を引き連れて、目的地に着く。
 数は増えたが消耗しすぎている。
 敵中隊が進入してきたと、詩絵瑠から報告の通信が終わったところだ。

『隊長メンツも揃ってきましたし、そろそろ帰還しませんか』
『そうだな。このまま戦闘区域を漂うには危険だ』
『最短距離でシリウスまで向かいましょう。ランサー、亮太、遅れないように』
「はい……あ、ちょっと待てくださいっ」
『どうした、亮太。……む、この反応は』

 進行方向先から、高速で飛来する物体の反応があった。
 OSやEXCASの反応とは違う、レーダーではアンノウンと表示される。
 それに該当する物は一つ。
 回線をオープンで開き、もうすぐ擦れ違うだろう存在を呼び止めた。