「あ~、何だったら、一緒に探すぞ?」
「……おにいちゃん、いやじゃないの?」
「嫌じゃない。ただ、手伝えるかどうか……お兄さんは、方向音痴だから」
「ほーこーおんち?」
「探し物が下手なんだよ。探す事がとても下手なんだ」
「……いっしょにいてくれれば、それでいい」
「じゃあ、俺でよければ」
付き合おう、そう言い掛け。
ひどく大きな物が壊れた音が腹底に響いた。驚き見上げれば、屋上が崩れ始めていた。腕が破損し、頭部が吹き飛んだOSがそこに乗っていた。
「なんで、こんなところにっ」
驚愕は声を荒げた。壊れながらビームガンを虚空へ向けて撃ち始めたのだから。反動で屋上は余計崩れる。客やいた生徒達は逃げ始め、同時に怪我をする者もいた。
少女の手を引き屋上から離れた。屋上の破片はなお落ち続け、振り向けば機体に止めを刺そうと黒い機体が驀進して行く。ビームを掻い潜り、両手から生えた魔術兵装がそのコクピットを貫く。
「(EXCAS!? だが、あんな機体はここには存在しないぞ!)」
混乱するが、何より、ここにいてはいけないという直感の方が勝る。少女の手を引き、半ば抱き寄せる走る。鳴き声のような悲鳴に耳を貸さずに。
「……おにいちゃん、いやじゃないの?」
「嫌じゃない。ただ、手伝えるかどうか……お兄さんは、方向音痴だから」
「ほーこーおんち?」
「探し物が下手なんだよ。探す事がとても下手なんだ」
「……いっしょにいてくれれば、それでいい」
「じゃあ、俺でよければ」
付き合おう、そう言い掛け。
ひどく大きな物が壊れた音が腹底に響いた。驚き見上げれば、屋上が崩れ始めていた。腕が破損し、頭部が吹き飛んだOSがそこに乗っていた。
「なんで、こんなところにっ」
驚愕は声を荒げた。壊れながらビームガンを虚空へ向けて撃ち始めたのだから。反動で屋上は余計崩れる。客やいた生徒達は逃げ始め、同時に怪我をする者もいた。
少女の手を引き屋上から離れた。屋上の破片はなお落ち続け、振り向けば機体に止めを刺そうと黒い機体が驀進して行く。ビームを掻い潜り、両手から生えた魔術兵装がそのコクピットを貫く。
「(EXCAS!? だが、あんな機体はここには存在しないぞ!)」
混乱するが、何より、ここにいてはいけないという直感の方が勝る。少女の手を引き、半ば抱き寄せる走る。鳴き声のような悲鳴に耳を貸さずに。