私達は、そう決心して前へと歩んだ。
お互いの手をぎゅっとにぎって一歩づつ前へ、前へと・・・。




結城が、そっと
「大丈夫。」
と言ってくれていたのが微かに私の耳に聞こえてきて、安心感があった。


そして、私達は小さいながら胸を張って見せた。きっとそれが、父に対する何も出来ない幼い私達の反抗だったのかもしれない。









私の病室のすぐ近くの角で、一回足を止めて、そしてもう一度ゆっくりお互いの手を握って、父のいる病室へと足を進めた。