だけど、その日病院に帰ると私の病室のドアの前には、私の父のボディーガードや色々な人でごったごたになっていた。
私は、皆からの痛い目をさけて、廊下の角で結城に、決心して言った。
「父さんに見つかった。多分。いや、絶対...。私の病室に父さんや医者が、沢山いるはず。父さんは、私達を引き離す。絶対に。正直いって、どちらか一方がどこかへ飛ばされてもう、会えなくなる。
もう、約束通りに海へは一緒に行けなくなると思ぅ...。」
最後の方に目に涙を浮かべながら必死に舌を噛んで泣くのを堪えた。



結城に心配...迷惑をかけたくなかったから。

ううん、きっと自分のためもあると思う。

結城は、少し目を見開いて、私の方を見て固まっていた。当たり前だと思う。
それを見て、私は小さく震える声と手を必死に堪えて、
「ごめんね。」


そう言うと、結城は、笑って
「こっちこそ、ごめん。
正直、そんな事までなるんだっていうビックリと、海花がそこまで、震えるくらい俺の事を思ってくれてるんだと思うとすごくビックリした...。てか、すっごい
嬉しかった。ありがとう。」
そう、優しく元気に結城が笑うと泣きそうになった。