2時間程カラオケを堪能して

またまたお馴染みコースの

ファーストフード店へ足を運ぶ。

注文を終え皆が席についた所で

「聞いてくれる~?」と

勇助君が早速クチを開く。


「前の彼女から最近よく
 
 連絡来るんだよね。
 
 凄い我儘で束縛が激しくて
 
 バンドに力入れれないからって
 
 俺から別れたんだけど‥
 
 どうしよう?」


『どうしようって?
 
 ヨリを戻すか迷ってるの?』


「うん~‥でも別れた理由が理由だから
 
 戻っても同じ事になるような気がして
 
 あと一歩がどうしても‥」


勇助君が最後の一言を呟く前に

遮って最終的な所を突く。


『勇助君は前の彼女の事好きなの?』

「好き‥だと思う」

『好きって言えるんだったら
 

 好きだよ。
 
 それなら何も考える事ないじゃない?
 
 〝分からない〟って言うなら
 
 止めるけど
 
 状況は後から付いて来るだろうし
 
 条件としてバンドの事には口出ししないとか
 
 やり様はあるでしょう?
 
 自分の気持ちが一番大切だよ』