創真クンとは
夏帆チャンとの事を知ってから
ただの一度も
自ら連絡を取ろうとはしなかった。

正確にはキッパリ振られてから
連絡をしていない。
彼もそれが理由だと思っているはずだから
連絡が来る事も

もちろんなかった。


皐とは電話を貰ってから
3日程経った頃に
会ってゆっくりと話を聞いた。

正直『聞かなければ良かった』と
思うような内容ばかりで
余計に空しさが増しただけだった。

―なんだかんだ言いながら
仲良くお風呂に入った事。

―皐に話終わった最後に
「でも面白い人だった」なんて
まんざらでもない。と
言わんばかりの台詞を吐いた事。

‥やっぱり腑に落ちない。

もちろん話してくれた皐には感謝しているし
この事ばかりは
誰が悪い訳でもないのだけれど

まだ傷が癒えきってない事から
皐を見ていると
どうしても思い出してしまうので
自然と遊ぶ回数は減っていった。

皐もきっと全部分かってくれた上で
そんなちっぽけな私を
受け入れてくれているんだと思う。




創真クンへの想いが
創真クンの存在が‥

完全に消えた訳ではなかったけど

これ以上どうしようもない事も
重々承知だった。

どうしていいか分からなかった。