「悠二サンの時に
 苦しかったはずなのに
 弱音一つは吐かなかったあんたを
 一番近くで見てて
 あたしの方が悔しかった。
 正直〝もう恋愛しない!〟なんて
 言い出すんじゃないかって心配だったんだよ。
 ま~柚美の性格上言ったとしても
 恋愛すると思うけどね。笑

 前向きになってくれて
 安心したよ。
 いい人に巡り逢えて良かったね」


初めて聞く李華の胸の内に
色んな感情が溢れそうになった。

確かに悠二サンの時は
沢山悔しい想いをしたし
沢山泣いたけど
それは「彼女」のいる人を
好きになった宿命だと
言い聞かせてたから
下手に弱音を吐く事は出来なくて‥

こんなにも暖かく見守ってくれる
友達がいる事を誇りに思う。

それと同時に

正直もう絶対好きなんだろうけど
やっぱりまだ
恋愛と傷つく事に
抵抗があったから

押し殺すなら今だと思って
李華に全部話した訳でもあった。

でもその李華に
こんな風に言って貰ったおかげで

真っ直ぐぶつかろうという
決心がついた。

傷ついても
悲しい結果になったとしても

それでも
得るものはあるはずだから。


この出逢いを
無駄にはしたくない。