顔を俯き言っていた言葉が遮られて柳君の方を見ると何故か泣きそうだった

今にも泣きそうな柳君をみると胸がキュうっと締め付けられた

...なんだこれ

「木崎」

「な、なんだ」

今思えば偉そうなことを...

しかもすごく恥ずかしいことを言ってしまった

あぁ〜忘れたい////

「俺、初めて言われたんだ
俺の性格面白いって言った奴
学校ではクール、家ですら真面目な性格になれって感じで本当の性格出しちゃいけなかったから
だから嬉しかった
ありがとう」

フワリと笑って私の頭を撫でる

すごく大きい

私とは比べものにならないくらい

こんなに

こいつは優しいのに


「木崎?どうした?」

性格を偽る必要なんて

ないじゃないか

「なんで...」

「ん?」

「なんでお前が我慢しなければならないんだ!」

柳君が、大きく目を見開いているのが潤んだ視界で見えた

「え、ちょ、木崎?
...なんで泣いてんだよ」

お前が泣くの我慢してるから私がお前の代わりに泣いてるんだよ

その言葉が嗚咽で遮られて出ない

泣いた顔を見られたくなくて腕で顔を隠した

「お、まえはぁっこんなにもっ優しいっのにぃっな、んでっ我慢してるんだよぉ」

醜いくらいに

泣いているけど

涙は止まらなくて

ずっとずっと泣いてた

人が見ているけど気にできないくらいに