それは悪いことをしてしまった

後で謝ろう

教室に行こうと思ったら後ろから声がした

「木崎か?」

「柳君とやらか」

「ちょ、喋り方なんだよ」

「悪いな いつもこんな感じだ
ホントはあまり親しくない人には敬語なんだがお前に敬語を使うのは非常に不愉快であり不本意なのでやめた
なにか意見は」

すると柳君?は目を見開いた

「すげぇ、ほぼ息継ぎなしだった」

「そこかよ」

意見でもなんでもないな

「まぁ、別に気にしねーけど
お前が好きなように言えばいいだろ
俺はとやかく言わねーよ
てか、柳君とやらかって何故に疑問系」

「お前のことなど知らんからだ」

「...俺のこと知らないやつ初めてみたかも」

「そうか よかったな」

「いや、よくねーけど
でも、そうか
ふーん」

なんかニヤニヤしてるのだが

「気色悪いぞ」

「キモいとかじゃなく気色悪いのかよ!そっちのが傷つくわ!」

ホントのことだからな

というか

「最初はクールだと思ったが中々面白いな」

「あぁ、俺のキャラはなんか勝手についてきただけだ
女がクールっぽいって言い出したから俺はそれを演じてるんだよ」

悲しそうな顔をしている

「...何故悲しそうな顔をするんだ
そんな顔をするくらいならそのキャラを捨てればいい」

「無理だ
俺の人徳なんてそんなもんだ
友達だって言ってるやつも好きって言ってるやつもキャラが違ったら幻滅してしまうようなもろいものだからな」

「?そんなの友達なんて言わないだろう
それくらいで崩れるならば友達なんてものじゃない
ただの知り合いにも満たない
好きって言ってるやつもそれくらいで崩れるならば好きなんかじゃないんだろう
別にいいじゃないか
一人になってさみしいときは私が隣にいてやる
泣きたいときは顔を見ないで慰めてやるだから...」

「木崎...ありがとう」