「はぁ〜。今日も疲れたな。なんであんなに女子が群がるんや?うっとーしいし」
「健一、お前AB型やろ?」
「佳祐、何が言いたいんや?」
―――二重人格とか言いたいんやろ?
「学校から出たら、人が変わったように、喋るやん」
「まぁ、気にするな」
「でもさ、お前の周りに集まってくる女の子たちも、これくらい喋って欲しいんじゃねえの?」
「俺は、上辺だけみる女とは喋らへんの」
「俺もそんな台詞言ってみたいよ」
佳祐は頭の後ろで手を組んで、笑いながら言った。
健一は、笑っている佳祐に返事をすることもなく、違う話に切り換えた。
「ははは・・健一、その話面白すぎ・・・ははは・・・腹痛いし」
健一の隣で大爆笑する佳祐。
笑わせたのは健一。
学校から出たら、健一はよく喋るようになる。
「健一、絶対AB型やし。ははは・・・あぁ・・・涙出てきたし」
「まだ言うか?」
―――確かに二重人格やんな・・・でもやりたくて、やってるんじゃないからな・・・。
健一と佳祐は、こうやってほぼ毎日つるんでいた。