―――ほんま、怒ったままやったなぁ・・・。
電車の中で、健一は杏子のこれまでの姿を思い浮かべていた。
―――あの嫉妬は、俺への気持ちが大きくなってるってこと?
とりあえず、テストが終わるくらいまでは、この調子で続けて、あいつの動きを待とう。
あっ、そうや。
あいつのメアドとか未だに聞いてないし・・・。
まぁ、夏休みに入る前に聞くことにしよう。
健一は、家に着いても、杏子のことばかりを考えていた。
―――ほんま、俺の中身って、あいつばっかりやんな・・・。
でも、あいつの笑い顔を見たら、めちゃくちゃ元気が出るんよなぁ・・・そしたら、もっと笑わせたくなるんよな・・・。
あぁ、俺だけの為に笑って欲しい・・・。
ずっと一緒にいたい・・・。
あっ、そろそろ勉強せなやばいな!
時計が20時を示していたのを見て、健一は慌ててテスト勉強を始めた。