決勝戦
5組対7組
開始直後、相手チームの芹澤くんにあっさり先制点を奪われた。
先制点は奪われたが、5組も負けてはいなかった。
焦りからか、黒谷くんの動きが雑で、ことごとくチャンスを逃してしまっていた。
眞中健一も再三ゴールを狙うが、なかなかうまくいかなかった。
前半11分
強引に力でねじふせた黒谷がゴールを決めた。
「・・・やばくない?眞中くん・・・」
美穂は、心配そうしていたが、杏子は健一を信じていた。
その後は得点は動くことなく、前半が終了した。
5組対7組『0-1』
眞中対黒谷『1-3』
後半に入っても、7組が追加点をあげるのか、5組が追い付くのかがわからない競り合いが続く。
後半29分
フリーキックから、健一がゴールを決めた。
「キャー!!」
女子の試合も終わり、ほぼ全員が集まるグランドは、健一のゴールに沸き返った。
それからは怒涛の攻撃。
しかし、何度も惜しいシュートを放つがどうしても追加点を入れることができない。
試合終了間際、佳祐からのボールを健一がシュート。
ボールの行方をみんなが固唾を飲んで見守った。
「お願いやから入って!」
願いが通じたのか、ボールはゴールキーパーの頭上をかすめて、ゴールが決まった。
『3-1』5組は優勝した。
そして健一と黒谷の勝負は、『3-3』の同点に終わった。