「…はい、分かりました、何とかしてみます…え?イースも来るんですか?…いえ、気を付けて来て下さいね」

ルドはイヤリング型の通信機に手をかけると、通信を切った。

「…」

そのやり取りを黙って見ていたクメカは、ルドの次の言葉を待った。

「…クメカ殿、封印の解除は成功したようです…」

「ほ〜それは良かったの〜」

ほっほっほ…とクメカは、体をゆらして笑った。

「ですが、姫の魂が一直線に、こちらを目指して来ているそうです…」

「ほ〜…」

「シアン殿は姫のタタリをまぬがれたようですが、ビクス王国の末えいは話が別…だそうですよ?」

「…それで?わしを追い出すかの〜?」

「ダメ〜!!」

「え?」

その時、玉座の間の扉が開いて、フレアとユラが飛び込んで来た。

そして急いで泳いで来ると、二人は守るようにクメカの前に立った。

「…フレア、ユラ…盗み聞きはいけませんね〜?」