「…おぬし、モノフ一族の末えいじゃな…」

マジェンタ姫の魂の化身が、シアンの目の前に光の玉となって現れると、そうたずねた。

「は、はい…!すみません、お許し下さい、姫…」

シアンは、突然現れた光の玉に土下座をすると、謝りつづけた。

「…頭を上げよ…たたったりせんから…」

「…え?」

シアンはおどろいて、頭を上げた。

「…わしと、おぬしの一族は元同族じゃ…同族の者を封じつづける罪悪感は、はかり知れん…」

「ひ…姫…」

「じゃが…!わしを封じた一族は、話が別じゃ!!」

光の玉は激怒すると…いきなり上昇して、フレイヤース王国のある方角に向かうと一直線に飛んで行った。

「え…え?!?たたらないんじゃ…」

シアンの肩に乗っていたラギは、気づいてもらえなかったショックも忘れ、姫の後を追いかけようとした。

「何ボサッとしている、追いかけるぞ!お前が姫を説得しろ…」

イースがラギを怒鳴りつけると、イヤリング型の通信機に手をかけた。