「…だとしたら、どうだというのかの〜?」

「いえね〜ただクメカ殿が、もしそうだとしたら…万が一、マジェンタ姫があなたを探して、この宮殿に来られたら大変だな〜と思いましてね〜?」

「確かにそれは大変じゃの〜」

「ですよね〜?」

ほっほっほ…ふっふっふ…と、クメカとルドは笑い合った。

そしてルドは、真顔になると言った。

「…偶然か意図的かは知りませんが、もしもの時は、この国を出て行って頂きますから〜」

「ほっほっほ…きびしいの〜ルドは相変わらず…信じておるのじゃろ〜?陛下と、あの少年を…」

クメカは、ルドの心を見透かすように、ゆっくりまばたきをすると、ルドの瞳をのぞき込んだ。

「さぁ?どうですかね〜?」

ルドはニッコリ微笑むと、クメカを見返した。





「…陛下、ご決断を…」

背中越しにノイエが、フレイルに判断を仰いだ。

「…私は、姫を信じてみる事にします」

「了解しました…ロイズ、そういう事だから、がんばりましょう」

「はい…」

「…結界を外れます…」

陛下の結界を張っていたスカルは、ロイズの結界を張っていた魔法騎士に目で合図すると、数歩下がった。