「…合ってますか?ノイエ副官」

ロイズは、ノイエにたずねた。

「えっと…だいたいは…」

「そうですか…では、次は今の波動を逆にして、陛下に伝えて下さい…」

「ええ?!もうかい?」

「はい、これはノイエ副官でも、てこずると思いますから…」

「分かりました!ノイエ、早速やりましょう!」

フレイルはやる気満々で、顔だけふり向くとノイエにこぶしを見せた。

「は・はい…!」

ロイズも同じクリスタルの向かい側に座ると、手をかざして練習をはじめた。



「うわ〜ぜんぜん違いますよ、私たち〜」

ノイエは、考えていた以上に難しい事に気づくと、泣き言を言った。

「…がんばりましょう…」

ロイズも決して完璧ではない、自分の演奏に眉をしかめると言った。

「うわ〜もういっそ、ロイズの演奏した音を記憶して、ひきたいです…」

しばらく地味な練習がつづくと、フレイルも根を上げた…

「それはムリです…実際の封印は、二本の違う柱ですから…」

「じゃ、じゃあ、ロイズが読み取って逆にして、演奏したものを私がひくというのは、どうですか?」