「やっぱり、そうでしたか…シアン殿、私と一緒に、この国を出ましょう…姫の怨念はハンパないです…封印の儀を長年行ってきたモノフ一族の末えいを、許しはしないでしょう…」

「そ…そうですよね…ははは…」

ラギとシアンは、すっかりあきらめた様子で、暗くなった…

「ちょっといいですか〜?シアン殿」

「はい?」

ルドが柔和に微笑むと、たずねた。

「封印がムリだとしても、ラギ殿の話ですと、浄化をしながら封印を解く方法があるそうですが、心当たりはありませんかね〜?」

すると、シアンの代わりにラギが答えた。

「あ、思い出しました!昔、封印の儀に来たモノフ一族に、封印を解いて欲しいと頼んだら、あるにはあるけど、怨念が怖いからムリと断られました…」

「すみません…本当、こんな事になるなら、早くに封印を解く手段を取るべきでした…」

シアンはうな垂れると、一族のしてきた事を恥じた。

「…じゃあ、あるには、あるんだな?」

イースが言った。