「ロイズ〜そろそろ帰りませんか〜?」
「あ、はい、ルド様…お待たせしました…」
「いいえ〜いいんですよ〜?子供が出歩くにしては、遅い時間ですからね〜?」
ルドと呼ばれた黒髪の青年が、ライトアップされた公園の向こうから歩いて来た。
「…すみません」
「いえいえ〜私たちも一度、見てみたかったですし…ね〜イース?」
ルドは後ろから、ゆっくりと歩いて来る、銀髪の女性に向かって声をかけた。
「…フレアの頼みじゃ、仕方なかろう…」
イースは仏頂面で答えると、ロイズをにらみつけた。
サンゴの胞子の採集をするために、彼らは夜の公園に訪れていた。
見上げれば、海底に差し込んだ満月の光が、光のカーテンとなって、ゆらゆらとゆれている…
今日は年に一度の、サンゴのいっせい産卵の日とあって、ふだんは静かな夜の公園に、ぞくぞくと人が集まりはじめていた。
この公園には、数百種類のサンゴが植えられていて、日が暮れると同時に多くのサンゴが産卵をはじめると、白やピンクの胞子が海の中に浮かび上がって行った…
「あ、はい、ルド様…お待たせしました…」
「いいえ〜いいんですよ〜?子供が出歩くにしては、遅い時間ですからね〜?」
ルドと呼ばれた黒髪の青年が、ライトアップされた公園の向こうから歩いて来た。
「…すみません」
「いえいえ〜私たちも一度、見てみたかったですし…ね〜イース?」
ルドは後ろから、ゆっくりと歩いて来る、銀髪の女性に向かって声をかけた。
「…フレアの頼みじゃ、仕方なかろう…」
イースは仏頂面で答えると、ロイズをにらみつけた。
サンゴの胞子の採集をするために、彼らは夜の公園に訪れていた。
見上げれば、海底に差し込んだ満月の光が、光のカーテンとなって、ゆらゆらとゆれている…
今日は年に一度の、サンゴのいっせい産卵の日とあって、ふだんは静かな夜の公園に、ぞくぞくと人が集まりはじめていた。
この公園には、数百種類のサンゴが植えられていて、日が暮れると同時に多くのサンゴが産卵をはじめると、白やピンクの胞子が海の中に浮かび上がって行った…